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「ヴィンテージからかわいいパッケージまで 紙もの図鑑 A to Z」仁平 綾 著

スーパーに並ぶ食品パッケージや、書店の本の表紙。

映画のポスターにレコードのジャケット。


私たちの生活には、一見気づかないだけで、たくさんのデザインがあふれています。

デザインや広告を仕事にする人は、そんな細かな美しさに気づき、そこからインスピレーションを受けることもあるようです。


でも、生活の一部であるそこに、なかなか気付けない人が大多数ではないでしょうか。


気づかないうちに、目にはとまっているのです。いいパッケージは、無意識に脳裏に焼き付きます。

だから、レトロパッケージの復刻版が「懐かしくて可愛い」と人気を博したりします。

売り手からすれば、消費者の潜在意識にこっそりと爪痕を残す…それでいいのです。


でも、最近ではSNSで印象的な広告が大きく話題になったり、あっ!という逆転の発想デザインが世間の議論を巻き起こしたりしています。


そんな敏感な現代の消費者に、広告デザインという美しい芸術が今に始まった事ではないと教えてくれる面白い一冊があります。


ヴィンテージからかわいいパッケージまで 紙もの図鑑 A to Z

この本には、広告デザインたるものはなんだとか、いいコピーライトの真髄はどうだとか、そんな難しい言葉はありません。

ただただ可愛い。インパクトがある。欲しい、飾りたくなる。


ヴィンテージの切手やラベルから食品メニューまで、色彩とバランスでここまで一つの商品を魅力的に見せることができるのかと驚かされる一冊です。

商品に大事なのは、まず何と言っても質。

でも、そこにおしゃれさや可愛さがないと、欲しいと思う人は激減するのでは?


「自分は質を大切に、オーガニックなもの、ナチュラルなものを選んでいる」と思っている人も、実はパッケージに大きく左右されているかもしれません。


シンプルでおしゃれなフォントや古い薬瓶を思わせる濃茶の入れ物、その中身がちょっぴりいい匂いだったらなんとなく肌に良さそうな美容液。


キラキラのケース、憧れのモデル、数量限定の文字。それだけで欲しくなるリップ。


言葉と最初に目に飛び込んだインパクトで、価値はぐっと上がります。


海外輸入の食品店がワクワクするのは、見飽きたパッケージではない面白さからかもしれません。

この本をめくると、カラフルな色彩のどれも調和がとれていて、胸が高鳴ります。

デザインが大好きな人だけでなく、読む人みんなが心ときめく素敵な内容です。

手紙やポストカードを書くときのデザインの参考にもどうぞ。


それなりのクオリティが伴っていれば、パッケージが可愛いだけで、いい買い物したなと満たされます。


「なんか良さそう」はとても大事です。

商品の裏の原材料ばかり見ずに、たまには意識してパケ買いしてもいいんじゃないでしょうか。




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